不正はあったのは事実ではあったようです

暇空氏の推論は外れて認容されなかったが、結果として不正はあった

そもそも不正確なのは当然でしょう。
外部の人間は領収書や仕訳帳を見てチェックできるわけではありませんので、詳細の取り引きを知り得ないことから会計報告等の資料から推論を立てている以上、的確な指摘にはなり得ません。
ただ、その資料から明らかに不自然な所があるということしか言えないものです。

特段厳しい結果になっているのは車両関係費です

まず車両関係費に関する部分を引用します

P1~P2

イ 車両費の不正会計
甲①の5ページには車両関連費としてタイヤ交換30万円、ドライブレコーダー費用10万円の合計40万円が計上され、甲②の3ページで満額で経費として申請され支払われている。しかし甲の21ページでは法人Aの2021年度会計報告で車両費20万465円であり、40万円よりも少ないため、車両費40万円が不正申告である。

ウ 車両費の不正会計②
バスカフェは令和3年度で34回実施されており、駐車場は調査によると川崎市に存在するため、川崎市と新宿・渋谷を年間34回往復する活動に対し、甲②によるとガソリン代年間30万円が申請されている。マイクロバスは日産のシビリアンであり、ガソリン給油で1リットル燃費は7km程度とある。2021年当時1リットルあたり平均160円程度、1リットルの燃費を町中走行につき6km、片道24km、往復8リットル必要として概算で1度の活動でガソリン代は1280円程度であり、34回の合計は43520円。申告されている車両他2台はバスの2/3で申告されているから、全ての車両が毎回稼働したとしても43520×5/3=72533円であり、申告されているガソリン代30万円はこの4倍以上である。

エ 車両の不正会計③
年34回活動内容でありながら、令和元年から4年間連続で毎年、冬タイヤと夏タイヤを購入申請しており、日常的に使用している車両でも数年に一度の交換であるから、年間34回程度しか稼働しない車両に毎年のタイヤ交換2回は異常である。またその価格も30万円を計上しており、このバスのタイヤは4本、通常1本あたり2万円と、全車両の全タイヤを交換しているかのようなものであり、端的に言って異常である。

https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf

P4

東京都若年被害女性等支援事業を受託している法人Aに関して、
証拠資料:平成31年~令和4年度の法人Aの事業計画書(予算案)と実施状況報告書によれば、平成31年度より令和4年度まで毎年タイヤ交換費用を申請している。その額は交換費用を含めて132万7282円にものぼり、通常この車種のタイヤ交換が一回8万円程度であることからすれば、法外である。
法人Aのバスは年間35回程度、川崎から主に新宿の開催地を往復する用途のみが申請されているのであるから、1回60kmとしても年間2100km程度で、毎年タイヤを交換する必要はないことは明らかだし、毎年の冬タイヤ購入も異常である。
しかし、実際に車両に現在(11月時点)使われているタイヤは2014年製の、ホイールの錆びたタイヤである。すなわち、添付した写真の通り、2022年11月時点でタイヤの型番を確認すると、メーカー元のブリジストンによれば「HAN1714」とある部分が製造時期の表示で、上2桁が特定年度の第何週に製造されたかを示しており、下2桁が製造年の西暦での下2桁を表す。つまり20「14」年の第17週(4月下旬)に、現在使用中の法人Aのバスのタイヤは作られたということである。
タイヤがゴム製品で経年劣化することからすれば、少なくとも令和1~3年に3度もタイヤを交換したとされる法人Aのバスのタイヤが2014年製であることはおかしく、タイヤ費用は空申請であって、この分は横領された可能性が非常に高い。

https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf

タイヤの交換にかかる費用の算出に至っては「異常」とまで

特段酷いのはタイヤに関する部分のようです。
まずタイヤの寿命についての目安は以下の通りです。

タイヤのサイズにもよりますが、一般的なタイヤのゴムは走行距離約5,000kmにつき1mm摩耗します。
新品タイヤの溝は、ブランド・サイズにより異なりますが約8mm位。
車の使用状況や路面状況によってもタイヤの減り方は変わってきますが、32,000km走行すると、タイヤの溝は1.6mmになる計算です。つまり新品タイヤに交換後、走行距離32,000kmが使用限度の目安となります。
ですがこれはあくまで机上の計算。使用状況によってもタイヤの摩耗具合は異なりますし、先述の通りタイヤ残りの溝が1.6mm以上なら安心というわけではございません。雨の日のグリップ力は落ち、滑りやすい状態です。雨の日に道路を走って、滑りやすさを感じたら早めにタイヤ交換をしましょう。

https://www.jms-car.com/ask/tire_koukan/

タイヤはゴム製品ですので、溝が充分にあっても、使用しなくても時間の経過とともにゴムの状態は劣化していきます。
明確なタイヤの消費期限を決められないのは、保有者によって、タイヤの保管状況、車の使用状況、運転方法などが違うため。たとえば、砂利道や下道走行が多い車や常に車内に荷物を多く積んで走る車などは、タイヤの減りは早くなります。
さらに屋外駐車の車は、紫外線と雨風に晒されるので、ゴムの劣化が早くなる傾向に。
ゴムが劣化したまま走り続けると、タイヤが突然バースト(破裂)する場合があります。
タイヤのバーストは、自分だけでなく他の車を巻き込む大きな事故につながる可能性もあり、とても危険です。
使用開始後4~5年経過している方はタイヤ交換をおすすめします。
中古車を購入した人や、いつタイヤ交換したのか覚えていない方もご安心を。使用年数=製造年数ではありませんが、タイヤの製造年週がタイヤ側面に表記されていますので使用年数の参考にすると良いでしょう。

https://www.jms-car.com/ask/tire_koukan/

と、タイヤの交換時期は概ね32,000kmの走行か、使用開始後4~5年のうちの短い方が交換の目安になります。
明らかにおかしいですね、年間2,100kmしか走らないのに毎年交換、しかも冬期はスタッドレス履くために交換とかするわけなので、実際は夏用と冬用で分散してそれ以下の走行距離しかありません。
どう考えても毎年交換する必然性がありませんね。
そこで、2,100kmで毎年交換とかあまりに不自然で、この書面でも「異常」とまで書かれているわけです。

しかも、メーカーのブリジストンに確認して製造時期の表示が2014年4月下旬のもの、少なくとも令和1~3年(2019~2021)に3度もタイヤを交換したタイヤが全部2014年4月下旬のものではおかしいでしょう。
既に製造から5年以上経っており、ゴムの経年劣化からしてたとえ「未使用」であっても使い物になりません

過去に交換したときに撮った写真を使い回し、「カラ伝票」で申請しているのではないでしょうか。
従って、“タイヤ費用は空申請であって、この分は横領された可能性が非常に高い。”とまで書かれているのです。
この書面からでも横領を疑われているのですから、当然詳細を調査する必要があることを示しています。

事業費用からして赤字になっている!?

費用を過大に計上しているから赤字になったんでしょう。
ブラック企業がよくやる逆粉飾という手口も費用を過大に計上して意図的に儲けを少なくする、場合によっては赤字だったように見せかけます。
これは法人税を脱税するための典型的な手口です。

おそらく助成金が足りていないということをアピールするために逆粉飾で赤字を捏造して、助成金の額を増やしてもらうよう働きかける意図があるのではないかと見られます。

ただ、非常に読みづらい内容です

請求者の主張を否定しながら、不正を認容するという構造なので非常に読みづらい
先述の通りColabo側が追って提出した資料によると暇空氏の推論は不正確だという点で否認されております。
ただ、これはこの資料が正確であればの話で、この資料の数字もデタラメだったから改めて不正ありと認めたということなのです。

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