歪みや矛盾が出てきたのか色々噴出しますね…

日本共産党を論ずるなら事実にもとづく議論を/――中北浩爾氏の批判にこたえる/理論委員会事務局長 谷本諭

触れてはいけない「禁忌」だから潰したんでしょう?

地区大会は議論の場ではなかったのか

「人格攻撃」「パワハラ」と断ずるが、「発言内容」にしぼった冷静な批判とは、
発言内容が他でもなく議論の俎上に置いてはならない「禁忌」と判断したということ。

党の地区大会というのは本来は「議論をする場所」であるのに、
ここで規約違反の問題を出すのはおかしい。
私も地区大会には何度か出席させては頂いはいるが、
実際に政策の議論などした覚えがほとんどない。
多くが活躍した支部の活動報告会に時間を割かれてしまっている。

中央から出された議案についてはほとんど無風状態で可決する。
大枠の議題についてはあまり異議の出る所は殆どなく、
私も大枠の所では異議を付する所はなかった。
議論したいのは大枠の内容ではなく、具体的な方針に関すること。

具体的な所で議論したいのに、このような具体的な事が議題になることはない。
ジェンダー政策を最重要課題とするにしても、
具体的にどういう方針にするのかという事の方が重要だったから。
つまり地区大会の場で「仁藤夢乃に連帯するか」などという
具体的な方針に関する議論の余地は支部役員程度の党員には与えられていなかったわけ。
そもそも仁藤夢乃との癒着問題は、2020年の綱領改定後の話なので、
改定された綱領そのものに問題があるのではなく、その運用方針の問題である。
実質的な運用方針に関しては基本的に上意下達なのである。

そして民主集中制を規定している党規約の五条の五では
採決で敗れて斥けられた持論を外部に発表してはならない」という性質のもの。
採決の結果、多数票が取れず「不適格な案」として斥けられたわけですから、
外部に開陳していいわけがない。
どうしても納得がいかないなら党を去るしかない。

党首公選の否定の根底にある一般党員に対する「蔑視」と「不信」

しかし、党首の公選、いわゆる一般党員が党首の選任に参加するという
この議題については触れてはいけない「禁忌の議題」だから
議論の俎上から排除しようとしたわけでしょう。

委員長の公選制を議論の段階から排除することは、
委員長の選任を巡る決定権を直接一般党員に持たせてはならないと考えているためで、
一般党員は「理論が未熟」で「世俗的」だとして信用していないから他なりません。
多重選挙によって選ばれた成熟した中央幹部による間接選挙での選任に対する拘りは
他でもない「前衛党意識」の表れでもある。

ただ、この前衛党意識も人によっては
愚かな大衆どもを我々が正しい方向に導いてやるのだ
という極めて上から目線に映って反感を持たれているのではないかとも感じるのです。
皮肉にもこの上から目線の指導が家父長的なんですわ。
一般党員すら信用しない党が、党員でもない一般国民を信用する訳がない。
それで支持を訴えるのは国民に対して失礼ではないか。

私としても現行の選任制度では「間接選挙を多重に行っている」ため、
民主的であるかというと懐疑的に思うところはあり、
せめて委員長の選任を巡る投票権のある中央委員の選任を
一般党員が投票して選任できるようにして多重間接選挙の是正はできないものか。

“安保容認の党になれ”というのはお門違いだが

非武装平和主義を掲げることは賛同できかねる

この中北浩爾氏は「安保容認」を求めているので論外ではあるのですが、
かといって非武装平和主義を掲げるのも賛同はできない。
「安保を破棄して在日米軍にはお引き取りください」としたいのであれば、
専守防衛を前提とした自前の防衛力は確保しておかなければならない。

そもそも共産党は当初は憲法第9条に対して、
個別的自衛権を明記していないことを理由に反対していたのをお忘れではないか?
(国連憲章第51条の援用を以て個別的自衛権を成立させることを前提に賛成に回った。)

戦争は「外交の失敗」によって起きる

戦争とは外交の失敗で起きるもの。
ロシアとウクライナ間では外交で事を進めていましたが、
交渉が決裂して外交が失敗したために戦争に突入したんです。

外交によって戦争は防げると豪語しますが、
それは「失敗することを考慮しない」考えであり、真っ当とは到底言えません。
失敗したときの立ち回りについて考慮していないというのが問題です。
あまりに楽観的過ぎませんか?

交渉が失敗に終わって次の手をとるのが実力行使なわけです。
労使交渉で例えると経営側が労使交渉に応じない、
まともな回答をしないとして交渉が失敗となれば
スト決行なんてこともありますが、これも理屈は同じ。
ストと戦争が違うのは「合法的に行使しうるか」という所の違いであり、
「交渉で解決不能」となった時は実力的な行動に移行していくことは同じです。

対話を拒む姿勢を見せながら「対話による平和外交」なんて笑止千万

いやね、私、共産党の羽鳥だいすけという中野区議にルッキズムに基づく
ヘイトスピーチを批判してブロックされたんですわ。
批判に対してブロックという対応は「対話の拒否」を意味する
もし彼に強い権力を持っていたとしたら「粛清」と称して殺されている所。

こんな姿勢でよく「対話による平和外交」とはよく言えたもので、笑止千万。
彼のような人ほど真っ先に核ミサイルのボタン押したがる。
非常に危なっかしい。

こんな考えの人こそが真っ先に戦争の原因を作っている。
河野太郎や米山隆一もそうだけど、自分が常に正しいと思い上がっているからこそ
抵抗勢力は容赦なく排除しようとする。

そんなことをすれば、尚更強く抵抗するわけ。
そういう人が権力を持つとロベスピエールのような恐怖政治になる。
丸腰でいたら却ってあっさり攻められる。
丸腰の人間には襲わないなんてという発想は「性善説」に過ぎる。

むしろこんな様で非武装平和主義を唱えるのは外国から望んで攻められたいのでは?
愚かな大衆に革命を起こす能力などないと見限ってるんじゃないか。
ならば「八月革命をもう一度」と言わんばかりに
外国軍の力で革命を起こそうと考えてはいないか?

ましてや、こんな人と連帯しているのだから、
意識の低い日本人男性は外国に攻めさせて一掃したいんじゃないの?
悪いけど、離党の理由の一つはこの方との関係性にあるから。
こんな人の言うことに付和雷同してまで党員やるつもりないので。
女性の需要がないからと言う市場原理から穀潰しというレッテルを貼り
それを理由に集団自決を命じられても応じるつもりはない。
こんな人に追従するのがジェンダー政策だったら賛成してないっての。

民主集中制のどこが問題か

民主集中制の意図は軍隊的な規律意識からでしょう

ガンダムの話で例えると「ジーン軍曹」のような
身勝手な行動をして軍を窮地に追い込むような人間が居てもらっては困るのは確か。
ある意味命を張ってきた組織としての自負もあり共産党も軍隊的な組織観はある。
松竹伸幸に限らず、遡れば兵本達吉の行動もそういう意味で重篤な規律違反なわけ。
(特段、兵本達吉は功を焦って命令を無視して勝手に動いたという意味でジーン軍曹に近い)

私もこうやって批判記事を書いているのは、予め離党したからのもの。
在籍中にこれを書くことは規約違反であり、許されない。
私の場合、議論の機会を与えられないまま事を進められたことで
不信感を持っている所が大きい。
(そもそも仁藤夢乃や上野千鶴子らへの連帯について議論の機会をもらえていない。)

先人は弾圧で命を落としてきているので、党員として活動することも命懸け。
旧体制下ではガリ版の「アカハタ」の受け渡しですら相当な神経を使っていた。
この「アカハタ」を「単純所持」しているだけでも逮捕されるという時代。
そのような経緯があったからこそ「組織の規律が乱れるのは『死』を意味する」
と考えてのこと。

「再考の余地」を排除するのが問題です

問題なのは一度採決で斥けられると、
二度と議論の俎上に出される機会はないということ。
一度採決して決めてしまうと、「この道しかない」という体で猛進していきますので、
考え直す機会などありません。

芳しくない方向に進んでいたとしても、
一度採決で決まったことはもう問答無用で従わなければなりませんから、
中央委員長が提起して再度議論・採決の機会を作らない限りは
「引き返そう」という言葉を誰も発することができない。

止めるとしたら離党して外から止めに入るしかあるまい。

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